房総のルーツをたどる 開運の旅
更新日:2024.02.10
この記事の筆者紹介
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いつもありがとうございます。(株)四季の旅でツアーの企画や予約センターの業務を担当しています。趣味はドライブと食べ歩きで、プライベートではご当地ラーメンを食べに他県に行くこともあります。都内のラーメン店にもよく出没します。また、スポーツカー、海外ドラマ、猫も好きです。
東北出身なので、東北のツアーには思い入れがあります。人の温かさを感じる東北へ、ぜひお越しください。
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昨年、勝浦市観光協会様にお招きいただき、旅行会社向けのモニターツアーに参加してきました。
なんと、TBS「マツコの知らない世界」などのテレビ番組に出演されている、神社ソムリエの佐々木優太様がご案内してくださいました(写真左)!
ツアーのタイトルは・・・
「房総のルーツをたどる 開運の旅」
千葉県民の私としては、房総のルーツがどんなものなのか興味深々です。
集合場所は館山駅。
なんと、館山市長がごあいさつに来てくださいました。ビックリ!
わざわざ市長がご挨拶に来て下さるなんて、それだけ館山市は観光に力を入れていくのだという熱意を感じました。
最初の目的地は館山市にある安房神社(あわじんじゃ)です。
安房神社は、かつての行政区分である安房国(現在の千葉県)において、最も格が高いとされた一宮(いちのみや)にあたる格式高い神社です。
禰宜の方が、安房神社のご由緒について分かりやすく教えてくださいました。
「安房」は同じ読み方の四国地方の「阿波」とつながりがあります。四国の阿波国の開拓を終えた天富命(あめのとみのみこと)が、阿波国から忌部氏(いんべし)という名門氏族を連れて海を渡り、この千葉県房総半島の地に降り立ったそうです。
この房総半島の開拓の際、その成功を祈るため、ご先祖である天太玉命(あめのふとだまのみこと)を祀ったのが、安房神社の始まりとのことでした。
天太玉命は、「天岩戸神話」の中で、岩屋に隠れてしまった天照大御神に何とかして外に出ていただこうと、お祭りを行った祭祀を司る神様です。
それと同時に、お祭りの際に使われる鏡、玉、織物、武具、社殿などの製作も司っていたことから、日本における全ての産業の総祖神として敬われています。
そこから現在、人々の間では「日本三大金運神社」の1つとも言われるようになりました。
拝殿から手を合わせます。
境内社には、天富命も祀られています。現在の千葉県民のご先祖様ということになりますね。
天富命が千葉県にやってきてこの土地を開拓されたおかげで、今の私たちの生活があります。そう考えると、自然と感謝の気持ちが湧いてきました。
御神木も大きくて見事でした。
神社ソムリエの佐々木様は、「全産業の総祖神がここ千葉県に祀られていることを、千葉県の人はぜひ誇りに思ってください」とおっしゃっていました。
千葉県民として千葉県のルーツである安房神社を改めて参拝でき、とても勉強になりました。
続いて参拝したのは、白浜町にある下立松原神社(しもたてまつばらじんじゃ)です。
天富命がこの地に上陸された際、一緒に来られたのが由布津主命(ゆふつぬしのみこと)です。
由布津主命が、祖神である天日鷲命(あめのひわしのみこと)を祀って建てたのがこちらの神社です。
房総のルーツとの関わりが感じられます。
こちらでも、神職様にご説明をいただきました。ありがたいことです。
境内には、洋画家・版画家の寺崎武男氏がこの神社のご由緒を絵にしたものが展示されていました。
※普段は閉所されています
休憩を挟んで、次は鴨川市にある天富神社(あまとみじんじゃ)へ。
天富命がこの地を開拓した際に、ここ清澄山に登ったという言い伝えがあります。そこに建てられたのがこちらの神社です。
無人の神社でしたが、こちらは見晴らしが良かったです。
江戸時代の浮世絵師・歌川広重もこの清澄山を訪れ、美しい浮世絵を残しています。
続いては昼食タイム!
地元のお寿司屋さん・次郎長寿司さんに伺いました。
いただいたメニューはこちら。
千葉県名産の伊勢海老が入っています! サザエも入って豪華! 海の町らしいメニューで嬉しいです。
既製品なし、全て手作りで、どこか懐かしく、心がほっとするようなお味でした。美味しかったです。
最後の目的地、勝浦市にある遠見岬神社(とみさきじんじゃ)へ。
遠見岬神社は、毎年2月下旬~3月初旬に行われる「かつうらビッグひな祭り」の会場としても有名な神社です。
かつうらビッグひな祭りでは、この石段に約1800体の雛人形が飾られます。それはもう絶景です。
写真右の方が、遠見岬神社の小林宮司です。今日1日、最初からバスに同乗してくださり、各地の神社、日本神話、千葉県の郷土史などのお話をしてくださいました。その博識さと熱意に、本当に素晴らしい宮司様だと感じました。
石段を登り、拝殿へ。
こちらに祀られているのは、この地を開拓した天富命です。
一般的に、神社は東向きか南向きに建てられることが多いのですが、しかし、この遠見岬神社は違います。
どちらの方向を向いているのでしょうか?
実は、南東を向いています。なぜかというと、その先に安房神社があるからなのです。
御祭神の天富命からすると、安房神社に祀られている天太玉命は祖父にあたるのです。
そのため、安房神社を「遠」くに「見」るように、この遠見岬神社は南東向きに建てられました。
神話の系譜のストーリーを感じられて、思わず感動しました。
最後はかつうら商店へ。
こちらで今日の閉会式を行います。今度はなんと、勝浦市長がごあいさつに来てくださいました。
勝浦市からも、今回のような神社を中心にした観光ルートに力を入れていきたいという熱意を感じました。
今回のモニターツアーでは、千葉県房総半島を拓いた天富命や、その祖神である天太玉命に関する神社を参拝させていただきました。
千葉県民として、地元の房総半島のルーツを知ることができ、とても有意義な時間となりました。
また、同行していただいた神社ソムリエの佐々木様、遠見岬神社の小林宮司のお話がとても面白かったです。
特に印象に残ったのは、神様と人の関係性のお話。
ついつい私たちは、人は神様からご利益をいただくという関係性だと思ってしまいます。
しかし、そうではないのだそうです。
「神様は、人々が祈ることにより力を増す。神様が力を増すことで、私たちはご利益を得る。 まず私たちが祈るのが先なのです。祈ることで、神様や神社を応援していきましょう。 」
このお話は目から鱗でした。
ためになる内容が盛りだくさんで、とても楽しい1日を過ごさせていただきました。
皆様もぜひ房総半島に足を運んでみてください♪
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